2万円台のChromebookを1年使った感想——できること・できないこと

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なぜ2万円台のChromebookを買ったか

去年の春、メインで使っていたWindowsノートが突然起動しなくなった。修理に出すと最低2万円、場合によっては4万円以上かかると言われた。そのとき手元にあった予算が3万円ちょっと。Windowsの新品ノートを買うにしても中途半端な金額だった。

そこで選んだのがLenovo IdeaPad Duet Chromebook。税込み22,880円だった。「Amazonで頻繁にセール対象になっている」「軽くてサブ機に最適」という評判を見て購入を決めた。使い始めてから今日でちょうど1年が経つ。

Lenovo IdeaPad Duetのスペック現実

まず前提として、このChromebookのスペックを正直に書いておく。

  • プロセッサ:MediaTek Helio P60T(スマホ用チップ)
  • RAM:4GB
  • ストレージ:64GB(eMMC)
  • ディスプレイ:10.1インチ 1920×1200
  • 重量:本体のみ450g、キーボードカバー付きで920g
  • バッテリー:公称値27時間(実測8〜10時間)

このスペックからすると「Web閲覧と文章作成がメイン」という使い方が正解で、動画編集やゲームは最初から対象外だ。それを理解したうえで使い続けてきた。

できること:思っていたよりも広かった

ブログ執筆・文章作成

これは完璧に快適だった。ChromebookのキーボードはWindowsのそれと大きく変わらないし、Google Docsで長文を書いても重くなることはほとんどない。外出先でカフェに持ち込んで2時間書き続けても、バッテリーが半分残っている。重さも920gなのでバッグに入れても苦にならない。

ブログを書くだけなら完全にこれ一台で完結する。むしろWindowsノートより起動が速い(電源を入れてから8秒でブラウザが開く)ので、「ちょっと書こう」という気持ちになりやすい。

動画視聴

YouTubeとNetflixは普通に視聴できる。10.1インチはスマホより大きく、寝転びながら見るには十分なサイズ。ただしフルスクリーンで4K動画を再生しようとすると少しカクつくことがある。1080pまでならほぼ問題ない。

タブレットモードでスタンドを使って動画を見ると、これが意外と使いやすい。専用のスタンドは買わずにキーボードカバーをV字に折って立てかけている。

Google系サービスとの親和性

これは本当に強い。GmailもGoogle カレンダーもGoogle ドライブも、すべてChrome OSに最適化されている。オフラインでもGoogle DocsとGoogle スプレッドシートは使えるので、出先で突然ネットが切れても困らない。

仕事でGoogleワークスペースを使っている人なら、Chromebookはかなり相性がいいと思う。

AndroidアプリのインストールOK

Chrome OSはGoogle Playに対応しているので、AndroidアプリがそのままインストールできるのはPR文に書いてあるとおりだった。ただし全てのアプリが快適に動くわけではない。後述するが、これはメリットでもあり限界でもある。

できないこと:正直に書く

Office系ソフトの互換性問題

これが一番の問題だった。仕事でExcelファイルを頻繁に受け取るのだが、Google スプレッドシートで開くと数式が壊れることがある。特に複雑なマクロを使ったファイルは完全に開けない。

Microsoft 365のAndroidアプリをインストールして対応しようとしたが、10インチの画面ではUIが不自然に大きく表示されて操作しにくかった。結局、Excelの複雑な作業はChromebookでは無理と割り切って、スマホでリモートデスクトップを使って元のPCに接続するか、仕事はWindowsマシンを使うことにした。

特定の業務ソフト

会社で使っているVPN経由の社内システムに接続しようとしたとき、VPNクライアントがChrome OSに対応していなかった。この問題はChromeの拡張機能で回避できるケースもあるが、うちの会社のシステムは無理だった。リモートワークのメイン機としてはここで脱落した。

印刷がめんどくさい

地味に困ったのが印刷。自宅のプリンター(Canon PIXUS TS8330)はChrome OSのドライバーが公式に対応していなかった。Google Cloud Printが2020年に終了してから、ローカルのプリンターへの対応がChromebookの弱点になっている。結局、スマホ経由でAirPrintを使って印刷しているが、毎回手間がかかる。

RAMが4GBの限界

Chromeのタブを10枚以上開くと処理が遅くなる。特にYouTubeを再生しながら別のタブで調べ物をするという使い方では、切り替えのたびにタブが再読み込みされる。これはRAM4GBの限界で、8GB以上のモデルを買えばよかったと今でも思う。

購入時に8GBモデルと4GBモデルを比べたら8,000円差があって、その差を節約したことが後悔になっている。

1年間使った総コスト

項目 金額
本体価格 22,880円
キーボードカバー(付属品) 0円
保護フィルム(エレコム製) 1,280円
USB-Cハブ(4in1、HDMI+USB×2+PD充電) 2,680円
合計 26,840円

USB-Cハブは必須だった。IdeaPad DuetはUSB-Cポートが1つしかなく、充電しながら外付けキーボードを繋ぐことができない。このハブを買って初めて「普通のPCに近い使い方」ができるようになった。

向いている人・向いていない人

向いている人

  • ブログやライティングがメインの人
  • Google系サービスを中心に仕事している人
  • 軽くて安いサブ機が欲しい人
  • 動画視聴や読書端末が欲しい人
  • 子供の学習用端末を探している人

向いていない人

  • ExcelやWord を本格的に使う業務がある人
  • 会社の専用ソフト・VPNが必要な人
  • 写真現像・動画編集をする人
  • Windowsゲームをプレイしたい人
  • タブを10枚以上常時開く人(RAMが足りない)

1年使っての結論

Lenovo IdeaPad Duetを1年使って、「メインPCの代替にはならないが、用途を絞ったサブ機としては優秀」という評価に落ち着いた。

特にブログ執筆と動画視聴に特化した使い方をするなら、2万円台でこれだけのことができるのは十分な価値がある。起動の速さとバッテリーの持ちは、Windowsの5〜10万円クラスのノートと比べても遜色ない。

ただしメインPCとして使おうとすると壁にぶつかる。特にOffice互換性と特殊なソフトウェアへの対応は、Chrome OSの構造的な限界であって、値段の問題ではない。

「これ1台で全部やろう」ではなく「この用途にこれを使う」という割り切りがあれば、2万円台のChromebookはコスパ最高の選択肢だと思っている。

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