Wi-Fiルーターを買い替えたら通信速度が3倍になった——選び方の基準

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テレワークになって初めてルーターの限界を感じた

2022年の春、テレワークが週3日に増えてから、ネット回線の遅さがストレスになり始めた。Zoom会議の途中で映像が止まる。大きいファイルをアップロードしようとすると10分以上かかる。夜になると急激に遅くなる。

光回線はNTTフレッツ光(1Gbps契約)を使っていたので、「回線は速いはず」と思っていた。でもスマホで速度を測ってみると、下り15Mbpsしか出ていなかった。1Gbps契約なのに15Mbpsというのは、いくらなんでもおかしい。

原因を調べてみたら、5年前に購入したWi-Fiルーターが802.11ac(Wi-Fi 5)対応の古い機種で、しかも設置場所が問題だった。棚の中に押し込まれていた。

バッファロー WSR-3200AX4Sを選んだ理由

新しいルーターを選ぶにあたって、条件を決めた。

  • Wi-Fi 6(802.11ax)対応
  • 1万円台で買える
  • 日本のメーカー(サポートが日本語)
  • 設定が比較的簡単

この条件で検索したとき、名前が何度も出てきたのがバッファローのWSR-3200AX4Sだった。価格は12,800円(購入当時、Amazonの価格)。Wi-Fi 6対応ルーターとしては比較的リーズナブルで、レビューも4.0以上と安定していた。

ちなみに同時期に比較したのは:

  • TP-Link Archer AX73:10,980円(コスパ良いが海外製)
  • NEC Aterm WX3600HP:14,800円(安定性重視派に人気)
  • ASUS RT-AX57U:12,200円(ゲーマー向け設定が豊富)

最終的にバッファローにしたのは「日本メーカーのサポート」と「設定アプリが使いやすい」という点を優先したから。海外製が悪いとは思わないが、初めてルーターを本格的に設定するときに困ったときのサポートが日本語の方が安心だと思った。

Wi-Fi 6で何が変わるのか

購入前に「Wi-Fi 6ってWi-Fi 5と何が違うの」と調べた。専門的な話を抜きにすると、実感できる違いは主に2つだった。

複数端末が同時につながっても遅くなりにくい

Wi-Fi 5は同時に多数の端末がつながると順番待ちが発生して速度が落ちる。Wi-Fi 6は「OFDMA」という技術で複数端末を同時処理できるので、家族全員がそれぞれスマホやPC、タブレットを使っていても安定しやすい。

うちは4人家族でスマホ4台、ノートPC2台、iPad、スマートTV、スマートスピーカーなど常時10台前後がつながっている。これだけの端末数でWi-Fi 5のルーターは苦しかったはずだ。

電波の効率が上がる

Wi-Fi 6は「BSS Coloring」という技術で、近隣のWi-Fi電波の干渉を受けにくくなっている。マンションのような環境では特に効果がある。実際、うちはマンション9階で周辺のWi-Fiが20個以上見えている状態なので、これは助かった。

設置場所を変えたことも大きかった

ルーターを買い替えるついでに、設置場所を根本的に見直した。旧ルーターが棚の中に押し込まれていた問題を解消するために、新しいルーターはリビングの高い棚の上、壁から50cm以上離した場所に置いた。アンテナは垂直に立てた状態。

ルーターの設置場所のポイントとして調べてわかったこと:

  • 壁・床・天井は電波を弱めるので、家の中央付近に置くのが理想
  • 棚の中・テレビの裏・電子レンジの近くはNG
  • アンテナは部屋の向きに合わせて水平・垂直を使い分ける
  • 2階建ての場合は1階中央か2階中央、電波の届き方を見て判断

正直、場所を変えただけでも古いルーターの速度がかなり改善した。設置場所の見直しは、ルーター買い替えと同じくらい重要だった。

速度測定の結果:実際の数字

Speedtest.net(Ookla)を使って複数の場所・時間帯で計測した。

Wi-Fi接続(スマホ・iPhone 13 Pro)

測定条件 旧ルーター(棚の中) 新ルーター(最適位置)
リビング(ルーターの隣) 下り18Mbps / 上り22Mbps 下り560Mbps / 上り480Mbps
寝室(ルーターから10m) 下り8Mbps / 上り6Mbps 下り320Mbps / 上り280Mbps
トイレ(最遠端) 下り2Mbps / 上り1Mbps 下り90Mbps / 上り85Mbps

リビングでの改善が約30倍。寝室で40倍。トイレで45倍。「3倍になった」とタイトルに書いたが、実際は測定場所によっては30〜40倍の改善があった。もともとが遅すぎたという事情はあるが、体感がまるで違う。

特に驚いたのがトイレでの改善。以前は電波がほぼ届いておらず、YouTube動画が頻繁に止まっていた。今は480pの動画ならバッファリングなく見られる(そんな用途で使うかどうかは置いといて)。

メッシュWi-Fiについても調べたが見送った理由

ルーターを選ぶ過程で「メッシュWi-Fi」という選択肢も調べた。複数の機器を家中に設置してシームレスな電波を作る仕組みで、Amazon EeroやGoogle Nestが有名だ。

メッシュが有効なケースとして:

  • 3LDK以上の広い家、または2階建て以上
  • コンクリートの壁が多い間取り
  • 家の端の部屋まで安定した電波が必要

うちは2LDKの比較的コンパクトなマンションなので、適切な場所に1台置けばカバーできると判断してメッシュは見送った。3LDK以上の戸建てや、電波が届きにくい間取りの人はメッシュを検討する価値がある。

設定でつまずいた点

WSR-3200AX4Sの設定はスマホアプリ「バッファロー Wi-Fiルーター」から行う。操作は比較的わかりやすかったが、一点だけつまずいた。

プロバイダからの接続設定(PPPoEかDHCPか)をどちらで設定するかで迷った。NTTのフレッツ光の場合、「ひかり電話ルーター」がついている環境ではDHCPを選ぶが、「ONU(光コンセント)」だけの場合はPPPoEが必要になる。これをバッファローのサポートチャットに問い合わせたら10分以内に回答が来た。サポートの対応が速かったのは、バッファローを選んだ理由の一つが正解だったと感じた部分だ。

Wi-Fi 6に対応していない端末への影響

Wi-Fi 6対応のルーターを買っても、スマホやPCがWi-Fi 6に対応していないと意味がないのでは、と購入前に心配していた。

結論から言うと、Wi-Fi 6非対応の古い端末でも速度は改善する。なぜなら、ルーターの処理能力が上がることで、Wi-Fi 5以前の規格でつながる端末も効率よく処理されるからだ。実際、妻のAndroid(Wi-Fi 5対応)でも測定すると旧ルーターより速くなっていた。

買い替えてよかったかの総評

WSR-3200AX4Sに買い替えてから8ヶ月が経つ。この間、Zoom会議が電波の問題で止まったことは一度もない。大容量ファイルのアップロードも以前の5分の1くらいの時間になった。

12,800円の投資で、毎日のストレスがなくなった。月1,600円換算で8ヶ月分。これはかなりコスパがいい買い物だったと思う。

ルーターは「動いていればいい」と思って長年放置しがちな機器だが、買ってから5年以上経っている場合は一度速度を測ってみることをすすめたい。思っているより遅くなっているかもしれない。

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